2017/04/30

なんとも異常に雪の日が続く春です・・・

皆様いかがお過ごしでしょうか?

日本はもう桜も終わり…の頃の様ですが、こちらフィンランドでは、雪がほとんど降らなかった冬の憂さ晴らしか、春の今ごろになって毎日のように降っております。

video


それが理由ではないのですが、ちょっとCADデータを必要とする予定が出てきたので、すごーく久しぶりにCADとにらめっこ。コマンドなんてすっかり忘れてしまってるので線一本引くのに時間がかかること。幸いにも必要なのは2Dなので何とか完成。

あとは試作品を触りまくってデータを調整です。

2017/04/15

バグアウトバッグ的な装備

どうも皆様、ブログでは本当にお久しぶりです。


フィンランドもそろそろ春本番であと1-2週間すればカヌーだせるかなぁ?などと考えていたら冬に逆戻り。


数日前は解け始めていた湖も今朝の-6度で再凍結。そして何やらまとまった雪まで降り始める状態。この感じだと来月までカヌーはだめそうです。


さて、Bush n' Bladeはナイフ作りに追われて最近全く森に入ってる余裕が無い状態。ネイチャーガイド仕事ではボチボチ入るのですがプライベートでとなると一泊の時間すらしぼりだせない状態。

そこで今年はスタンスを少々変えて、半日でも良いので出られるときにサクッと飛び出せるようにしよう!ということでバグアウトバッグ的な装備に変更中。これはこれからブッシュクラフトをやっていこうという人や、なかなかしかっかりと山に入る時間の取れない人にもおすすめなスタンスかと思いますので紹介してみようと思います。

先ず『バグアウトバッグ』ですが、本来は非常時持ち出し袋を指します。必要なものを詰めておいていざという時にひっつかんで逃げるバッグですので、ここで紹介するの物とは別物になります。
常に用意しておいて時間ができたらひっつかんで遊びに行く、という意味での『バグアウトバッグな装備』です。

内容はこんな感じ。数時間から日帰りまでの想定ですので少数精鋭ですw


左上から時計回りに>
ケトル>ドリンクボトル>ククサ>ネイチャーストーブ>マッチ>焚火ゴトク>コーヒー>ナイフ>FAK(救急キット)

ケトル>最近はビリカンではなくこれで済ませることが多くなりました。湯沸かし、スープ作り、コーヒーはこれ一個です。

ネイチャーストーブ>マッチ>焚火ゴトク>>春先は持たないこともありますが、基本装備です。水補給は重要なので忘れずに!

ククサ>コップ持たない人も多いようですが、私はほぼ必ず持ってます。飲み物だけでなく、皿代わりにする事も多いです。なので、現在一回り大きいのを作ろうかと計画中だったりします。春先だと地面にしみこんだ雪解け水がろ過され、あちらこちらで湧き水として出ていることが多いのです。ボトルなしで歩き、水補給は湧き水すくって飲む方法を取ります。

ネイチャーストーブor焚火ゴトク>この二点はオプションで、行先に合わせてどちらかを携行します。焚火ができる場合はゴトク。できない場合はネイチャーストーブを選びます。

マッチ>普通のマッチです。メタルマッチなども良いのですが、いろいろ使ってきて最近はこの最も基本な着火具に戻りました。手軽に着火できる事と、残量が明確なのが良いです。マッチ=簡単=ブッシュクラフトっぽくないという意見も聞きますが、マッチでの焚火への着火は適度に難しく、これを使いこなせると他の着火具でもすんなり着火できるようになります。

コーヒー>革袋に煮だし用に挽いた豆が入ってます。お茶でもなんでも好みの物を。暖かい飲み物や、水に味付け出来ることは時としてすごく助かります。

ナイフ>日帰りまでだとなんとなく重要度が下がりますが、タキビするなら何かしら必要になります。もちろん料理やちょっとしたクラフトまで、刃物が必要な状況はこれに頼ります。

FAK(救急キット)>使用頻度的には最も低い装備ですが、重要度は常に上位です。これの使用頻度が高い人はリスクアナリシスをすることをお勧めいたします。何でも対応できるようなフルセットである必要はありませんが、絆創膏数枚だけでは救急キットとして役に立たないので内容は吟味してください。また、アウトドアする時は常にパッキングする癖をつけることをお勧めいたします。安全を確保しないと楽しくないですからね。


山林に入る時間にもよりますが、この装備に食料が加わります。あと、全てを収納できるバッグ。ショルダーでもバックでもOK。そこは気分や好み、行先の地形を考慮して選びます。また、写真中の背景となっている風呂敷。私はこれ必ず持っていきます。

 

2015/10/30

裏山ブッシュクラフト - #29 トライスティック (# 29 Try stick)

すっごく久々の裏山シーリーズ、今回はトライスティックをじっくりと取り上げてみました。

これを取り上げたキッカケがありまして、G+上のコミュニティー、ブッシュクラフトジャパンの4月課題でこれを作ったわけですが、その時に気がついたのが、「そういえば取り上げてなかったなぁ・・・」っと。

で、コハンスキーによってブッシュクラフト界ではとても有名となったこのトライスティックですが、これ自体はキャンプやトレッキングで何の役にも立ちませんw

しかし、これに挑戦することはとても有益であります。

一本の棒へ様々な切込みを入れるだけなのですが、実はそれぞれの切れ込み(ノッチと言います)はブッシュクラフト術にて必要となってくるものばかり。それらを切る練習をしておくことでナイフ術も上達する。
また、ノッチに慣れたらこのトライスティックを作ることで、使用した刃物で出来ること、出来ないことを見極めるのテストにる。

と言うわけで、今回は最も一般的なノッチをピックアップしまして、その切り方と利用方法を動画にまとめてみました。
動画自体は役40分もあります。人によって興味あるノッチが違うと思いますので、動画詳細欄に各ノッチへのジャンプリンクを張ってあります。見たい部分へジャンプしてご覧ください。



↓↓↓↓↓↓今回ピックアップしたノッチのリストはこちら↓↓↓↓↓↓


1-   ブランと・エンド(面取り)Blunt end   1:30
2-   テントペグ     Tent peg        2:35
3-   Vノッチ         V notch         4:35
4-   ラッチ・ノッチ   Latch notch   6:22
5-   サドル・ノッチ  Saddle notch   9:08
6-   ポットフック・ノッチ  Pot hook notch 10:51
7-   角棒削り/スクエアー・リダクション Square reduction 13:14
8-   V字溝切り  Beveled edge cut  15:36
9-   紐留め Lashing cross 17:11
10-  丸棒削り/ラウンド・リダクション Round reduction 19:45
11-  対称削り Symetrical thinning 22:20
12-  弦溝(筈) Bow notch 24:37
13-  蟻溝 Dove tail (♀) 26:31
14-  蟻溝  Dove tail (♂) 29:02
15-  角穴  Hole through stick 31:17
16-  やじり留め Notch for spearpoint 34:44
17-  皮むき Root stripper 37:50






ちなみに、コハンスキー先生の教えでは、「1ノッチ平均1分以内で切れるように!」との事です。











2015/09/05

新作2本

販売用ワンオフナイフ2本完成しましたのでお知らせと紹介です。ご購入希望、詳細等のお問い合わせはメール(bushnblade.sales@gmail.com)、もしくはBush n' Blade のHPよりお願いいたします。

先ずはこちらの一本。Iso Puukko(大きいプーッコ)
問 Info>https://sites.google.com/site/bushnbladeshop/sale
刃渡り: 139 mm
刃厚: 5.1 - 5.4 mm (ティップヘビー)
元幅 : 30 mm
柄長: 126.7 mm
鋼材: C 0.9 / Si 0.2 / Mn 2.0 / Cr 0.4 / V 0.1
柄: 縮れ樺・真鍮
スペーサー: 白樺樹皮
柄金具: 真鍮・銅
シース : 牛革


と、こんな感じのスペックです。
で、この大きさでなぜ『レウク』としなかったのか?理由は、大型のプーッコをレウクのスタイルで仕上げた一本だからです。とてもレウクに近い形のブレードですが、基本的にプーッコのブレードを大きくした感じ。こうすることでプーッコの感覚で更にヘビーな仕事もこなせるのが狙いです。
ブレードプロファイルは幅広ながらも回し易い様わずかにダイヤモンド+ベベルは薄いコンベックスにすることで、プーッコの切れとレウクのタフさを持たせてあります。
タングは伝統的な柄を貫通するスティックタングですが、刃に近い方は私のプーッコらしく幅がとても広いです・・・(見えませんがw)。
ブレードの仕上げは使用傷が目立ち難い打ち肌仕上げに実用磨きとなっております。

ちなみにこちらのナイフ。フェイスブック上でのナイフメイキングコンペにて5位をいただきました。応援、投票してくださった方々、ありがとうございます。


そして2本目はこちらのFiresteel & Knife combo(ファイヤースチール&ナイフコンボ)
問 Info>https://sites.google.com/site/bushnbladeshop/sale
刃渡り: 48 mm
Blade thickness(刃厚): 3mm
元幅 : 16 mm
柄長 : 90 mm
鋼材: C 1% tool steel
柄: スパルテッドバーチ
ファイヤースチール: フェロセリウムロッド&スパルテッドバーチ
シース: 牛革
紐): トナカイ皮 約60cm(周)
 




フェロセリウムロッドと小型ナイフを一つに収めたコンボナイフです。
シースはカウハバなどの伝統的なプーッコのシースに見られるタンデムシースを取り入れ、カウハバ調のデコレーションでアクセサリー感も出してみました。通常のナイフ+フェロセリウムの組み合わせとは一味違った形状ですので面白いかと思います。

ネックナイフ式ですので携帯し易く、また、下げ紐は金具でで簡単に長さ調節を行えます。
コンボナイフですのでナイフの背はエッジを立て、フェロセリウムロッドのストライカーとして使用できます。また、フェロセリウムロッドは火花を飛ばし易い物である事にこだわって探し、ライトマイファイヤーと同等の使い心地の物を採用してあります。

2015/08/22

Ilmajoen hattutuppi puukko (イルマヨエン・ハットゥ・トゥッピ・プーッコ)

プーッコとひとくくりに呼んでますが、実は色々な種類のプーッコがあります。
今回紹介するのはその中でも特に一風変わったプーッコ、Ilmajoen hattutuppi puukko (イルマヨエン・ハットゥ・トゥッピ・プーッコ)。

名前の意味ですが、イルマヨキの帽子シースプーッコ、となります。理由は単純。シースに帽子が付くからですw
この感じだとネックナイフかと思われますが、れっきとした腰下げ。

プーッコのタイプとしては実用プーッコ(ペザント・プーッコ)の部類で、ナイフ本体のパーツは柄とブレードの2パーツのみで構成されてます。
柄とブレードの境、刃が柄に入りきってないような作りですが、これは掃除や研ぎなどのメンテナンスをし易くする為。決して柄に入れられなかった失敗ではないですよーw

本体がシンプルな分シースの装飾は質素に凝るのが伝統的。パターンマーキングにて作者の個性を注ぎ込む、見所の一つとなります。

写真は私が伝統プーッコの文化、様式、技法を学ぶ為に習って作ったもの。
刃がガッツリ磨かれてますが、これはテンパーライン見たさに磨いたから、本当は削り傷残ったままが正統です。

<スペック>
刃渡り:122mm
刃厚:47mm〜37mm
柄: 白樺古木材(通常の白樺よりもかたいです)



2015/08/15

変り種、コレクター向けプーッコ


変り種、コレクター向けプーッコになりますが面白いかなぁと思いますので紹介です。

ポヒヤンマースタイルのプーッコです。



カウハバスタイルのシースにレウクスタイルのブレードと変な組み合わせです。

全くカテゴリが違う様に見えるこの2本、実は同じカテゴリのプーッコです。



???と思いますか?

←この写真を見ていただければ納得かと思いますが、実はこの2本、ミニ・プーッコと呼ばれるカテゴリの物です。





ミニ・プーッコ、その名の通りミニチュアサイズのプーッコで大体マッチ棒位の大きさです。で、このミニ・プーッコ、面白いことに結構歴史があり、古い物が時々出てきて、良い物はコレクターの間で中々の値で取引されます。

で、何故こんな小さなプーッコにコレクターの人気が集まるか?
先ず、この大きさですがその作り方は手抜き無しで、通常サイズを作る時と同じ作り方をするからです。
これはどうやら、昔カウハバ辺りの鍛冶屋が、面白半分の腕自慢に作ったのが始まりらしい・・・と言うのが説で、古い物を見るとその造りの精巧さには感激します。
そして理由2は『腕自慢』に作った物なので数がとても少ない!1本か2本作って「どうだ!!」と自慢したらおしまいなのでその後は作らないわけです。
これだけでもコレクターを熱くさせる理由になるのですが、これに加えて、これらのプーッコには通常銘が打たれていない。これが『面白半分』の部分らしく、出来から誰の仕事か当ててみろ!と言う事らしいです。

そうなればコレクターは勿論アーデモナイこうでもないと推測し合うわけです。粋ですねぇ、昔のプーッコ鍛治w

これらのプーッコの見所ですが
・その小ささ
・精巧さ
・作者当てクイズw
の3点となります。

 

ちなみに今回写真に写っている物ですが、ポヒヤンマースタイルの物は私の作。真面目に鍛造でベベル出しまで打って作ってますし、まともに切れます。
レウクスタイルの方はあのラウリ・ブレードのLauri(ラウリ)作です。レウクスタイルの物はお土産用量産ミニ・プーッコなのでかなりの量が出回ってます。

2015/08/08

サーミのナイフuuna-niibas(ウーナ・ニーバス)


サーミナイフだとかサーメプーッコなどと呼ばれるナイフですが、それは南の人間の呼び方で、日本本土の人がマキリをアイヌ小刀と呼ぶのと同じ。オリジナルの名前はuuna-niibas(ウーナ・ニーバス)です。


その装飾がとても北方民族の物独特で、プーッコでありながら他のプーッコとは一線を介している存在。また、その作り手も少ないのが現状。
と言うのもこのプーッコ、実はその伝統がフィンランドでは一度死に絶えかかった時期があったのだとか・・・で、
今回はその時、復活に尽力を尽くされた先生に習う機会がに恵まれました。


通常プーッコには、何がプーッコなのか?という定義は無い・・・とうか、あまりはっきりと定義できないのですが、そのプーッコに含まれるこのウーナ・ニーバスに関してはハッキリと線引きがあります。

・刃以外、主要部品は白樺とトナカイから採れた物を材にする
  これは単純にラップランドでは他の材料の入手が難しいため。

・使用する金具は銀色であること
  これは重要なポイントで、伝統的にサーミ人の装飾品は銀色。なので、そこに真鍮などの金色を持ってくるとコーディネートが崩れてしまうわけですw

・シース全体を革で覆わない。刃の収まる部分はトナカイの角で作るのが基本です。


このプーッコの見所はやはり柄とシースに彫られた模様。この模様はトナカイの角で出来た部分へ傷をつけるのではなく、チップカービングの要領で実際に模様を彫りこみ、そこへ墨を入れて作り出します。
色は2色、煤で入れる黒とハンノキの樹皮から作る染料で入れる茶色。珍しい物には白黒反転し、全体を黒く着色した後に彫り、線を白く出したものもあります。

模様以外の見所は形。特にシース下部の曲がりと、柄尻の形状の美しさ。柄尻の形状の美しさは作者の個性とセンスが問われる部分で、比べてみるとその違いが良く解ります。
シースの曲がりは、角の自然な曲がりを上手く利用して整形するので、その自然な美しさを上手く見極めて残すセンスが必要となります。ちなみに、右利きシースは右の角から、左は左の角から作ります。これは、シースにした時、その自然な曲がりのために、逆に使うととても座りの悪いものとなるためです。



写真は、私が習いながら作った物ですので美しくない部分が多く、あまりサンプルには向かないかもですが、ウーナ・ニーバスを呼べるような出来にはなってます.